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こんにちは、イワセ商会の菊池です。
関東は曇りがちの天気が続き、梅雨入りも近そうです。 気温差も大きいので、皆様も体調不良にお気をつけください。 今日は久しぶりに本のネタです。 内田百けん(門構えに月) 「阿房列車」 書き出しからふるっています。 「阿房と言うのは人の思惑に調子をとってそういうだけの話で、 自分でもちろん阿房だなどと考えていない。 用事が無ければ何処にも言ってはいけないと言うわけはない。何にも用事が無いけど大阪に行ってこようと思う。 」 ちなみに阿房とは阿呆の事。 始皇帝の宮殿、阿房宮の故事から来た言葉です。 (阿呆の語源は阿房と言われています) 阿房が用事も無いのにただ汽車に乗り、 ただ汽車に乗って帰ってくる物凄い紀行文。 ただ、何となく大阪に行きたい、でも金がない。 だからわざわざ借金をして、大阪に向かい、 一泊して朝一で帰ってくる。 移動十数時間、滞在7時間の旅行記。 もちろん、大阪の事は何も書いておらず、 車内での取り留めのない事が淡々と書かれています。 普通だったら、このような事で文章を書くのは大変なはずなのですが、 そこは、作者が日本の随筆の元祖と言う事もあり、 秀逸な文章でつづられています。 元来、旅行とはこのように目的が無ければないほど良いのかもしれない・・・・ と感じさせる1冊。 旧仮名づかいが修正されてしまったのが残念ですが、 文章の面白さを知るにはちょうどいい紀行文です。 菊池 PR |
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